昔、実家のクルマが2代目パジェロだったんですよ。
2,500ccのターボディーゼルwithインタークーラー。これがまぁ走んねーのなんの。エンジンをかけりゃ「
がるがるがるがる…」という猛獣のイビキの様な勇ましい音が周囲に鳴り響き、アクセルをちょいと踏み込みゃ「
ぐがああああっ」と猛獣の雄叫びに様な勇ましい音が車内に充満するというシロモノでした。一瞬のトルクはあってもすぐに頭打ちになりまして。ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いに驚いたもんです(^_^;)
↑2代目パジェロ。さすがに今ではほとんど見かけなくなりましたね。
このように、ディーゼルエンジンの経験が豊富なディーゼルエンジンマイスターたるワタクシが、クリーンディーゼルエンジンを積む
マツダCX-5のSKYACTIV-Dに試乗してきましてね。ヨーロッパに赴任しているワタクシの友人がヨーロッパではごく普通に普及するディーゼルエンジンを絶賛するメールを送ってくるし、そもそもこのCX-5の評判も良いし大ヒット。なので、ついにマイスターが重い腰を上げましたよ(*^^)v
↑マツダ「CX-5」。カラーはクリスタルホワイトパールマイカが一番!
まずは営業の人がエンジンを始動させるのを外で聞いていると、おおぅ、
やっぱりディーゼルエンジンの音がする! さすがにガソリンエンジンとは全く違うサウンドですね。でもパジェロとはその音量が雲泥の差じゃないですか。何やら小さく「
がるがるがるがる」としているだけ。でもまぁ今ドキのクルマなら、これくらいの音量に抑えることなんて造作もないでしょう。マイスターとしては、これくらいじゃ驚くことなんてできませんよ、ふっふっふっ(^_^)
さてドライバーズシートに座ってみましょう。何やら遠くの方で「
からからからから…」というディーゼル特有の音はするものの、そんなもん気を付けて聞かないと分からないレベル。そして振動もほとんど伝わってきません。ふーむ、これはもしかして快適かも。そしてアクセルをちょいと踏み込んで… と…。おわ! おわわわ!
こ、これはとんでも無く速いじゃないですかッщ(゚Д゚щ)
この2.2リッターのターボディーゼルのトルクはなんと42.8kgf。三菱ファンのワタクシがまずトルクのでかいエンジンとして思い出すのは三菱GTOの3,000ccツインターボですが、このエンジンのトルクは42.5kgf。CX-5はそれを上回っているんですよ。
そりゃあ遅いはずが無い! 昔のパジェロとは大違い! ある程度踏み込んだ時点から、このCX-5の1,510kgという決して軽くないボディを猛然と加速させるのに、ホントにもービックリです。加速感はNAのガソリンと比べてそれほどリニアではありませんが、このトルク特性を我がモノにして走らせれば、どんなスポーツカーが飛び掛かってきても、ワインディングだろうと負けないような気がしますヽ(^。^)ノ
↑2.2リッターのクリーンディーゼル「SKVACTIV-D」。文句まったく無し!
いやー、驚いた。
こりゃホントに驚きました。全幅1,840mmという日本じゃ過剰なほど幅が広いCX-5をまるでスポーツカーの様に、ヒラヒラと走らせます。踏み込むとモリモリ湧いてくるトルク感をすべてのスピードレンジで感じられて、しかも振動なんて全然感じない。エンジンもストレスなく上まで回ります。これは面白すぎる! しかもレギュラーガソリンより格段に安い軽油で走れて、燃費が悪くても二桁(営業の人:談)だなんて。ちょっとワタクシ、このディーゼルエンジンの素晴らしさに
ノックアウト寸前なんですけど(≧▽≦)
そんでもって乗り心地も文句ありません。ハンドリングもなかなかシャープ。ブレーキも素直。全長が4,550mmというほどよい大きさのボディですが、ワタクシがドライビングポジションを適切にしてからリヤシートに座っても、膝前には余裕たっぷり。ラゲッジスペースも、このサイズなら文句無しでしょ。如何にもマツダらしい黒っぽい内装は
まったく趣味じゃありませんが、質感は悪くない。まぁスタイリングは完全に好みの問題ですからね(>_<)
↑相も変わらず真っ黒インテリア。マツダはこれがねー・・・。
いやー、目からウロコが5,000枚くらい落ちました。こんなにディーゼルエンジンが素晴らしいとは、んもう夢にも思わなかったですよ〜。これならCX-5が大ヒットしても、ちーっともおかしくない。
むしろヒットしないとおかしい! このエンジンが次期アテンザに積まれたら、相当惹かれるのは間違い無しですよ(^^)/
…そうなると、三菱ファンとして残念極まりないのはRVRです。発売当初からRVRのヨーロッパ版ASXで好評を博している
1.8リッターのクリーンディーゼルMIVEC「4N13」を、なんとか日本でもデビュー時からラインナップに加えられなかったのでしょうか。RVRの唯一の弱点はあの1.8リッターガソリンのトルクの薄さだと思っているワタクシには、これは悔しい限りでございますがな。そのような英断があれば、三菱がディーゼル&EVのパイオニアとしてブランディングの確立に成功したに違いないのになー(T_T)
↑三菱のクリーンディーゼル「4N13」。これをとっととデビューさせていればなぁ!
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